■植物由来プラスチックの加工技術
「環境保全材料への挑戦」
弊社では研究開発体制の中での新たな挑戦として
環境保全への製品開発に対する取り組みを行っている。
これは弊社の社会貢献への一環とした取組みで
植物由来プラスチックの加工技術の確立である。
このプラスチックは、石油を原料とせず植物由来の原料から
合成されるという点で従来の汎用樹脂とは異なり、
コンポスト化することで水と炭酸ガスに分解される。
そのため、石油資源の枯渇や地球温暖化、廃棄物処理などの
問題が緩和されると期待されている。
しかし、耐衝撃性、耐熱性が劣り、材料コストがまだ割高
といった事により、フィルム、パック、発泡容器、射出部品(小物)等の
用途で展開され一般的には厚物シートまでの展開に到っていない。
一方、真空成形(シート成形とも言われる)は、
成形時に高い圧力を使用しないため、
金型費用、装置費用が比較的小さく、
イニシャルコストが安いため大型の製品および少量多品種の
製品を成形することに適している。
弊社は、今日までの取り組みで独自の真空成形技術を活かして、
通常グレードの厚物PLAシートでの真空成形品を得ることができた。
ただ、筐体として使用するには、従来のPLAの欠点であった
耐熱性及び耐衝撃性を付与したグレードのシートを
使用する必要があるが耐熱グレードのシートの成形は、
より細かな温度 制御が必要であり、材料構成の開発や
有機繊維で強化するなどの研究が更に必要となる。
産学官共同での取り組みとして現在も研究開発を行っています。